ポニョ

 「ポニョ」の歌を唄う女児を見て、可愛らしいなぁと目を細めてしまう自分は、間違いなくオッサン化してるなと思う。いえ俺にロリコン趣味はありませんよ念のため。

 さて大ヒットした件の曲だけど、メインで唄う大橋のぞみちゃんに加え、オジサンお二方(藤岡藤巻)が後方を固めるユニットであったことがヒットの大きなファクターのひとつだったのかもなぁ、なんて勝手に思うのだった。

 これがもしあの女児ひとりだったらどうだったか。例えばそこいらのお父さんが自分の子供の為に曲を買ってやろうと思っても、少しだけそこに躊躇を挟んでしまったかも知れない。何のやましい所は無くとも、それを持ってレジに向かうことに、ダウンロードすることに、えも言われぬ罪悪感や気恥ずかしさを、わずかにでも感じてしまったかも知れない。

 子供向けメインの曲であれば、金を払うのは基本的に大人だ。その大人が財布を開くのをためらう要因を、オジサマ二人の存在が排除した。彼らの存在によって「彼女(大橋のぞみちゃん)は保護者に守られている」という感覚がリスナーの中で無意識に働き、結果「安心して目を細められる」ことになる。

 そこに加えて「親子で唄える曲」というイメージを過不足なく消費者に明示しているのだ。「宮崎アニメの」という枕詞におもねることなく、また久石譲さんの天才に裏打ちされた「曲の馴染み易さ」にただ寄り掛かることなく、うまく落とし込まれているなぁと思うのである。

 ひとりよがりが大好きです。ぱーくぱくちゅぎゅ。